血液検査機器をアップデートしました
院長の雑談 2012.08.15
最近ブログの更新が遅くてすいません。また、病院の設備に関しても、HPに記載されているものよりも多くの新しい検査機器、手術機器が入っていますが、なかなかご紹介できていません。
そこで、今日は少し前に導入した血液検査機器をご紹介します。
血液検査は日々の病院の診察の中で最も働いている機械かもしれません。同時に何検体もの患者さんの血液検査をおこなうことも少なくなく、今まではあそう動物病院、Animal Care-Hospital ALOHAとも2〜3台の血液検査機器が入っていてフル稼働という状態でしたが、今はIDEXX社のCatalystという1台で同時に2検体の測定ができ、また今までに比べてオートの部分が増え、さらに測定時間も短縮される機械で検査をおこなっています。
僕が血液検査の機器に求めるのは、まずは再現性の高さで、これは例えば同じ血液を測定すると、同じような数字が出るのは当たり前と思われていますが、再現性の低い検査機器では結構なバラツキが出ることがあります。これでは、同じ子の血液の状態を定期的にモニターするときに(たとえば肝臓の数値が高くて、治療を始め、ちゃんと治療の効果が出ているか経過を追ってチェックするなど)、その検査の信頼性が低くなってしまします。そのためこの再現性の高さというのは最も重要視しています。IDEXXの機械はこの再現性は非常に高いと感じています。
次に重要視しているのは検査の簡便さで、今までのIDEXXの検査機器はこの部分が他の検査機器にくらべてやや劣っていました。でも、このCatalystで、一気によくなりましたね。
それともう一つ赤血球や白血球、血小板を検査する血球計算機も両病院とも同じIDEXX社のProcyteという機械にアップデートしました。このProcyteという血球検査の機械、すっごくいいです。血球検査の機械は単に赤血球や白血球の数値だけを出す機械もあれば分画といって、白血球のそれぞれの種類の数値を出してくれるものがあります(白血球は5種類に分類されます)。もともと両病院にはレーザーサイトというIDEXXのフローサイトメトリーという仕組みで白血球を分類する能力の高い血球計算機が入っていましたが、検査に少し時間がかかる事と、赤血球系の数値にバラツキがある事、血液量が少し多めに必要という部分が欠点でした。今回のProcyteという機械は、測定時間を今までの10分から2分に短縮され、さらに数値の信頼性もかなり上がり、なにより血液量が少なくて済むので動物にも優しくなりました。この機械は、ほんとうにすばらしい機械です。白血球の分画も含めた血球検査は非常に多くの情報がありますから、短時間でこれだけ多くの正確な情報が得られるのは感動的です。
あと、最後にお知らせです。
あそう動物病院、Animal Care-Hospital ALOHAのスタッフは例年恒例となったゲタリンピックに今年も参加いたします。今年は9月16日(日)ですが、この日は両病院とも臨時休診とさせて頂いています(急患対応は可能です)。ゲタリンピック会場ではスタッフが今年もブース販売、無料病気相談をやっております。ぜひ、遊びに来て下さいね〜。