胆嚢粘液嚢腫
胆嚢粘液嚢腫とそれに伴う総胆管の閉塞で来院されたビーグルのリュウ君。
広島の先生からの紹介で、来院されました。
胆嚢粘液嚢腫は胆嚢内にムチンが蓄積する病気で、胆嚢破裂や総胆管の閉塞などを起こす危険性のある病気です。
リュウ君は、比較的元気そうに見えましたが、総胆管の閉塞に伴う重度の黄疸と、肝酵素の上昇(機械の検出限界を振り切る程の上昇)が認められました。
粘液嚢腫は超音波検査で簡単に検出できますが、術後の合併症も比較的多い病気で、手術が成功すれば、それで大丈夫という病気ではなく、術後の管理が非常に大切です。
リュウ君の胆嚢はエコーで確認されていたように、重度に拡張し、その周囲にはひどい癒着が認められました。癒着を丁寧にはがし、胆嚢を肝臓から剥離し、総胆管の洗浄を行った後、胆嚢を切除しました。
術後の経過も良好で、黄疸は急激に改善され、肝酵素も低下してきました。
食欲もバツグンで、食器を置くまでに食べちゃうくらいの勢いです。
今日、退院して、あとは紹介元の先生のところで内科療法を継続していただくことになりました。
リュウ君、とってもいい子で、入院中も楽しかったです。
写真は切除した胆嚢です。