お盆休みはいかがですか？

皆さん、お盆休みはゆっくりされましたか？渋滞などでぐったりした休みを過ごされた方もいらっしゃるかもしれませんね。
あそう動物病院も一応、16日までお盆休みを頂いていますが、病気は休んでくれませんから、毎日のように診察です。
先日おしっこが出ないということで来院されたアメショーのルナちゃん。検査の結果「多発性嚢胞腎」で腎不全を起こしていました。「多発性嚢胞腎」は人でも特定疾病に指定されている病気で、腎臓の中で膿胞という袋がどんどん大きくなって、腎臓の正常組織を圧迫し、腎臓の働きが徐々に低下していく病気です。人でもこの病気は遺伝疾患と言うことが分かっていますが、猫でもペルシャ猫は常染色体遺伝という事が分かっており、その他の長毛種やアメショーでは遺伝が示唆されています。そのため、このような種類の猫は生後1才くらいから、毎年のエコー検査がすすめられています。また、腎不全もゆっくり進行していくため、症状が出たときにはかなり進行している事も少なくありません。
ルナちゃんは点滴で少しずつですが数字が下がり始めてきました。先天性疾患で治ると言うことはありませんが、まだ5才ですから、少しでも長く飼い主さんといっしょにいれる時間を作ってあげれるようがんばりたいと思います。
そしてお盆に入る直前に呼吸が苦しそうということで来院したシーズーのまこちゃん。喉の違和感と呼吸がかなり苦しそうでした。レントゲンでははっきりとした異常が分かりませんし、口を開けても何も異常な物はみえません。でも絶対におかしいと思い、ぐっと喉の奥まで指を入れてみると・・・・なにか硬い物があたります。飼い主さんにその部分に異常があると思われること、それを確認するためには短時間の鎮静をかける必要があることを説明し、処置を行いました。鎮静をかけて、喉の奥を見てみると、黒い大きな固まりがありました。その詰まっている物を取り出すと、大きな大きな鯨肉でした。まこちゃんは食いしん坊のせいで、あやうく命を落としかけました。そして、今日、まこちゃんのお母さんから元気になったというお礼の手紙を頂きました。こういう喜びで、疲れも吹き飛びますね。でも昨日からの腰痛は・・・・取れません。(T_T)