血球検査
動物病院で血液検査をおこなってもらったことは、多くの飼い主さんに経験があることだと思います。一般的におこなう血液検査は血球検査と生化学検査に分けられ、血球検査は赤血球や白血球の数や形態、生化学検査は酵素や老廃物などを測定することで肝臓や腎臓などのいろんな臓器の異常を見つけていく検査です。生化学検査はこの数字が上がれば肝臓とか、この数字が上がってれば腎臓と飼い主さんに説明しやすいと言うことで多くの病院で重要視されていると思いますが、血球検査の方は貧血や脱水、白血球の総数などはほとんどの病院で測定されているものの、実際の血球検査にはもっともっとたくさんの情報が含まれていて、それらの情報を利用している病院はそれ程多くありません。たとえば白血球には5種類の白血球があり、それらすべての合計である総白血球数が正常でも、実はそれぞれの白血球の数字には異常があり、そこから病気の診断、鑑別に重要な情報が得られるということもよくあることです。
一般的な血球検査の器械はその白血球分類までは正確に出すことはできませんが、今回あそう動物病院に導入したLaserCyte(レーザーサイト)という器械は、レーザーフローサイトメトリーという技術でその分類を非常に正確に測定できるようになりました。また、その中にはベットラボステーションという他の血液検査器械と連動して、そのデーターを過去のものも含めて管理することができるシステムも含まれています。たとえば血液検査の数字を過去からのものも含めて見やすいグラフにしたりすることも簡単にできます。より詳しく、わかりやすい説明に利用したいと思っています。