大丈夫、元気になるよ・・・
昨日の夕方にお腹の大きな子猫が保護されてきました。
そのお腹の大きさは、いわゆるおなかの大きな子猫とは、まったく次元の違う、信じられないほどの大きさで、その張りでお腹はかちかちでした。
明らかにただの便秘とかではないと思われたので、すぐにおなかのエコー検査をしました。すると、お腹のなかのほとんどに大きな膜に包まれた液体が溜まっていることがわかりました。そして、その膜は、全くそのおもかげはありませんでしたが、おそらく右の腎臓だと思われました。
肝臓や胃や腸はその大きくなった腎臓に押しつぶされていました。
とても危険な状態なのは間違いなく、保護主さんと相談の上、今日手術を行いました。開腹してみると術前に予想していたように、右の腎臓が水腎症になり、お腹の中の90%くらいを占めていました。また、大きくなった腎臓は周りの血管を圧迫していました。
こうなってしまった腎臓は、そのまま置いておくわけにはいきません。丁寧に手術をすすめ、右の腎臓を摘出しました。幸いにもこの子の場合は、反対の左の腎臓が頑張ってくれているので、腎不全などの症状も出ておらず、水腎になった腎臓を摘出してあげれば、ふつうのやんちゃな子猫に戻ってくれるはずです。ちなみに術前に1.3Kgあった体重は術後1Kgになっていました。体重の約1/4が腫大した腎臓だったんですね〜。
手術が終わって、2時間後、食事を持って行きました。今までは大きな腎臓に圧迫されて、充分食べれなかったのでしょう。ものすごい勢いで食事を食べてくれました。
元気になってくれそうです。
あとはいい飼い主さんにもらわれて行って欲しいなと思います。
大丈夫、元気になるよ・・・。そして幸せになるよ(^.^)。