糖尿病

みなさん、動物にも糖尿病があるって知っていますか？
犬にも猫にも人と同じように糖尿病があるんです。
糖尿病はインスリン依存性糖尿病とインスリン非依存性糖尿病に分けられます。簡単に言えば治療にインスリンが必要な糖尿病とインスリンがなくても食事管理や経口血糖降下剤などで維持できる糖尿病の違いです。犬の場合、ほとんどがインスリン依存性糖尿病ですが、猫の場合はインスリン非依存性糖尿病も多く、早期に発見できればインスリンを使わずに治療が可能なこともあります。糖尿病の症状は初期には多飲多尿と多食です。外見では食欲もあって、元気そうに見えます。飲水量と尿量が増えるのが特徴ですから、よく観察してやってくださいね。
写真はアメリカで発売されている猫用のインスリンです。治療にインスリンが必要な場合、日本では動物用のインスリンがないため、人用のインスリンを治療に使用しますが、犬のインスリンは人のインスリンとタイプが似ているため、人のインスリンを代用することで問題なく治療できます。しかし猫の場合、人のインスリンとタイプが異なるため、人用のインスリンではうまくいかない場合もあります（といっても国内には猫用インスリンはないため、ランタスやその他人用インスリンを使用して治療を行うのが現実なのですが）。猫のインスリンはウシのインスリンとタイプが似ていて、以前は人用のインスリンでウシのインスリンから作られた製剤がありましたから、猫にはこのインスリンを使って治療がされていました。しかし、現在、この製剤は国内では製造中止になりました。アメリカでも同様にウシインスリンから作られた人用インスリンは製造中止になりましたが、IDEXXという会社が猫用としてこのインスリンを復活させました。猫のインスリンがあるなんて、アメリカってほんと、すごい国ですね。
ちなみにこの猫用インスリンは現在糖尿病で治療しているのんちゃんが人用のインスリンではどうしても体重減少とケトンが出てしまうため個人輸入して治療に使っているものです。
猫の糖尿病は肥満が原因で起こります。日頃の食事管理が大切ですよ。